弓張山地ウォーキング(前編)

二川駅~二川自然歩道~豊橋自然歩道~岩崎自然歩道~葦毛湿原

 愛知県と静岡県の県境に標高300m前後の弓状の丘陵帯がある。この丘陵帯は南アルプス(赤石山脈)の最末端に位置し弓張山地と呼ばれている。先週の5月15日に、この弓張山地の一部とその山懐にある葦毛(いもう)湿原に行って来た。葦毛湿原は東海のミニ尾瀬とも呼ばれていて山野草の宝庫だ。

【二川駅 9:35発】
 豊橋駅の東隣の二川駅がこの日のスタート地点だった。奇しくもこの日、当駅ではJR東海のさわやかウォーキングが開催されていて駅前はごった返していた。少し人混みが減った所でスタートした。
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 JR東海道本線に沿って東に向かうとニ川自然歩道入口の標識が立っていた。
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 丘陵に沿って進むと鳥居があり、そこから山道へと入った。鳥居の近くに弓張山地の中を通っている豊橋自然歩道の案内図が有ったので以下に載せる。
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 二川駅から葦毛湿原までは二川自然歩道、豊橋自然歩道、岩崎自然歩道と3つの自然歩道を進んで行く。
 登山道は雑木林から植生林へと変わり、都会近くとは思えない静かな道だった。
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 送電線の鉄塔下から豊橋市街地が見渡せた。
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【豊橋自然歩道 11:05着】
 スタートがJRさわやかウォーキングと同じコースだった為、途中で道を間違えて豊橋自然歩道に出るまで少し時間が掛かってしまった。
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 豊橋自然歩道の尾根道をアップダウンを繰り返して進むと静岡県側が見晴せる地点に出た。東海道新幹線が走っているのが見えたが、撮影時には画面の外に出てしまい写せなかった。
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 尾根道の両側にモチツツジ(黐躑躅)の群落が現れてきた。ここ迄にもポツポツと咲いていたが、この辺りが蕾も未だ多く残っていて見頃であった。
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 名前の由来は新芽、蕚などに腺毛が多くトリモチの様に粘ると資料にあるが、蕾の画像を見ると粘りそうだが現地では触れず仕舞いだった。
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 登山道脇にホウチャクソウの様な白い花を吊り下げている植物があった。
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 帰宅して調べたらミヤマナルコユリ(深山鳴子百合)と判明した。同属のナルコユリやアマドコロは花が茎に沿って縦一列に垂れ下がるのに対して、このミヤマナルコユリは茎の左右に別れて垂れ下がると資料にある。株が倒れこんでいるので見難くいが、白い花が茎の左右に吊る下がっているのが見える。
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 ミヤマナルコユリの近くに白い釣鐘型の花を付けていた植物があったが、名前は未だ解っていない。
《5月22日22時 追記:その後の調査でナガボナツハゼ(ツツジ科)と判明。東海地方固有の植物であるが、まだその分布は正確には把握されていない。日当たりの良い場所を好み、葉はややかたく、網状の脈が目立つ。5mm程度の鐘形の白い花を下向きにつける。葦毛では、雑木林の縁でも見られるが、稜線上には多くある。》
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【岩崎自然歩道 12:00着】
 尾根道を左に折れて豊橋自然歩道から岩崎自然歩道へと入った。
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 一息峠を経て葦毛湿原に近づくとJRさわやかウォーキングに参加していた人達が何か覗き込んでいた。聞いてみると少し先にミカワバイケイソウ(三河梅蕙草)が咲いていると教えてくれた。今回の葦毛湿原で是非見たい花だったので早速ぬかる道を分け入った。
 ミカワバイケイソウは盛りを過ぎた株も有ったが、最盛期の株もあった。
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 山地で見るバイケイソウよりもコバイケイソウに似ている。調べると、氷河時代に低地に進出したコバイケイソウがその後の温暖化で、東海地方などの低地の湿原や湿地に取り残された変種であると言う。

【葦毛湿原 12:50着】
 昼食時間を大分過ぎて葦毛湿原に到着した。ここで遅い昼食を取り、湿原の観察は食後とした。

<ミヤマナルコユリ(深山鳴子百合)>
  ユリ科、アマドコロ属
<特徴>
  多年草、林縁に生える
  5~6月に咲く
  花は茎の左右に別れて垂れ下がる 

<モチツツジ(黐躑躅)>
  ツツジ科、ツツジ属
  名前の由来: 新芽、蕚などに腺毛が多く、トリモチの様に粘る
<特徴>
  半落葉低木、樹高1~2m
  葉の展開と同時に、枝先に淡紅色の花を2~3個付ける
  花冠は直径5~6cmの漏斗形、上部の裂片に濃紅色の斑点がある
  おしべは5本
  葉は互生、葉身は楕円形から卵形、長さ4~8cm、幅1~4cm
  分布 本州(静岡~岡山)、四国

<ミカワバイケイソウ(三河梅蕙草)>
  ユリ科、シュロソウ属
  名前の由来:コバイケイソウの変種で三河地方に生える
<特徴>
  多年草、中部地方の低地(湿地)に生える
  草丈は1m、葉は長楕円形~楕円形
  葉の長さ15~30cm、幅7~20cmとコバイケイソウより長く、幅は狭い
  花は花茎の先に多数複総状花序につく
  花冠は白色でコバイケイソウより小型
  花被片には縁に細かい切れ込みがある。

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この記事へのコメント

hanatetsu
2010年05月22日 20:05
モチツツジ、当方も植物園で撮り載せるつもりでしたが、花色が淡黄白色でしたので調べ直します。
2010年05月22日 21:12
ミニ尾瀬で何が出て来るのか興味津津です。コバイケソウはこちらのものと雰囲気が違いますね。ところ変われば品変わる。植物の世界でも有るのですね。
寅太
2010年05月22日 21:13
白い釣鐘型の花はわかりません(簡単に降参です)。
ミカワバイケイソウはよく聞く名前ですが、見るのは初めてです。
豊川市内の画像で、JR豊橋駅の北にある吉田城が見つかるかと探しましたが、みつかりませんでした。
2010年05月23日 19:02
hanatetsuさん、今晩は。
改めてモチツツジの花の色を調べてみましたが、紅紫色の記述しかありません。私の知っている限りでは、花色が淡黄白色のツツジには坪山で見たヒカゲツツジがあります。( http://dekowalker.at.webry.info/201004/article_15.html を参考に見て下さい)
2010年05月23日 19:07
信徳さん、今晩は。
ミニ尾瀬を期待して行ってきましたが、そこそこの成果でした。実はもう少し成果があるかと思っていましたが・・・。植物は環境が変わると少しづつ変化するのですね。ミカワコバイケイソウは氷河期の植生がこの葦毛湿原に残った姿なんですね。植物にもそれぞれ歴史があるのですね。
2010年05月23日 19:18
寅太さん、今晩は。
白い釣鐘型の花は、その後の調査で判明し、本文に追記しておきました。ナガボナツハゼ(ツツジ科)で、東海地方固有の植物でした。
豊川は牧野家ゆかりの地(?)でしたかね?土地勘があればズームで撮影すれば写っていたかも知れませんね(笑)。
2010年05月23日 23:17
こんばんは。
この時期は、緑も多くなり山道沿いでは様々な山野草をご覧になれますね。
モチツツジの華やかな色が綺麗です。
ミヤマナルコユリも沢山の花を咲かせていましたね、ナルコユリやアマドコロは花が似ていますので、区別が難しいです(笑)小さな白い花を付けたナガボナツハゼハは可愛いですね、初めて見せていただきました。ミカワバイケイソウも白い花房が綺麗です。まだ出会った事のない花です♪
2010年05月24日 15:18
杏さん、今日は。
そうですね、山野には緑が溢れてきて珍しい草花との出会いも増えてきました。モチツツジは静岡県・山梨県から西の方に生えているようです。同じ静岡県でも沼津市近郊では見ていないですね。ナルコユリの仲間にも色々あるのですね。ミカワバイケイソウやナガボナツハゼハは三河地方固有の品種のようです。
Infangewraw
2013年07月24日 06:04
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