箱根湿生花園の花(その44)          

アギナシ、オオダイコンソウ、ヒツジグサ

《アギナシ(顎無し)》
 植生復元区の一番東側の所に白い花が点々と咲いていた。オモダカ科のアギナシだった。
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 アギナシは雌雄同株で、茎の上部には雄花(黄色)が咲き、根元の方に雌花(緑色)が出来る。
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 花は花茎に3個ずつ数段になって咲く。雄花を下左に、雌花を下右に載せる。
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 葉は矢尻型で、人面に似ているというオモダカに似ている。矢尻型の葉身の下の2つの裂片が上の裂片より短い方がアギナシだと言う。
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 アギナシの名前の由来は幼若葉がヘラ形で側裂片がないので顎無し、 転じてアギナシとなったと言う。

<アギナシ(顎無し)>
  オモダカ科、オモダカ属
  名前の由来:若い葉の下の方に裂片がないことから
<特徴>
  多年草、原野の湿地に生える
  6~10月に咲く
  白い3弁の花、花径3cm程度
  花茎に花が3個ずつ数段になって咲く
  花の中心が丸く緑色をしているのは雌花  雄花は黄色
  葉は若い時期にはヘラ状  成長すると細い矢尻型の葉が出る
  オモダカより細い葉で、矢尻型の葉身は下の2つの裂片は上の裂片より短い 
  草丈80cm以下

《オオダイコンソウ》
 ダイコンソウに似た黄色の花を見つけたがオオダイコンソウと標識があった。
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 花や実はダイコンソウに良く似ている。ダイコンソウとの違いは、草丈が大きく、茎は直立して上部で分枝する。別の所に有ったダイコンソウと比較してみる。下左がオオダイコンソウ、下右がダイコンソウだ。
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 ヒョロヒョロしたダイコンソウに比べると、オオダイコンソウはシッカリした株立で力強さを感じる。
 又、オオダイコンソウの茎葉は大きく裂け、裂片の先や鋸歯は鋭いが、ダイコンソウの茎葉は丸くて鈍い鋸歯と言う。下左にオオダイコンソウの茎葉を、下右にダイコンソウの茎葉を載せるので比較して見て下さい。
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<オオダイコンソウ(大大根草)>
  バラ科、ダイコンソウ属
<特徴>
  多年草
  花は茎頂にまばらにつき、黄色の5弁花で、径1.5~2cm
  草丈60~100cm
  茎は直立して上部で分枝する
  茎葉は3小葉で、先は尖る
  集合果は倒卵形

《ヒツジグサ(未草)》
 池に白いスイレンの花が咲いていたが、これにはヒツジグサと標識が有った。
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スイレンの正式名はヒツジグサ(未草)。一般的に野生種の ヒツジグサ に対し、園芸種をスイレンと呼ぶと言う。
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<ヒツジグサ(未草)>
  スイレン科、スイレン属
  名前の由来:未の刻(午後2時頃)に花が開く
<特徴>
  多年草、池や沼に生える  
  6~9月に白い花を咲かせる、花の径5cm程度
  葉は円形で1か所が矢尻形に割れる
  葉は水面に浮かぶ 

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この記事へのコメント

2009年08月08日 18:54
アギナシは初見です、花はオモダカの仲間ですからオモダカと良く似ているような気がします、雄花雌花とも花は同じ様な花のようですがとても清楚で綺麗な花ですね。
2009年08月08日 19:47
箱根湿性園は随分広大な敷地に有るのですね。これでは色々な草花が生えても不思議では有りません。標高も高いし文句なしです。ヒツジグサを見ると尾瀬を思い出します。
2009年08月08日 23:31
アギナシは清涼感のある清楚な花ですね。

湿地の植物には乾燥帯にはない
潤いに満ちた輝きを感じます。
湿原は可憐な花の宝庫ですね。
2009年08月09日 01:03
こんばんは。
アギナシ、初めて見せていただきましたが、真白い花が清楚ですね。
ダイコンソウ、オオダイコンソウとの違いを教えていただき、次回は葉を良く見て来ようと思います。真白いヒツジグサが可愛いです。今まで違う品種化と思っていましたが、野生種をヒツジグサ、園芸種がスイレンなのですね。
有難うございます、勉強になりました。
寅太
2009年08月09日 06:19
画像を見た時はオモダカだと思いました。
雄花と雌花がこれだけはっきりしていれば、わかりやすい。
でも玉のようなのが雌花とは、ちょっと覚えるのに苦労する。
アサギマダラは玉模様のあるのは雄などで覚えやすかったが、覚え方を変えねばなりません。
綺麗なヒツジグサが咲いていました。
hanatetsu
2009年08月09日 07:59
アギナシ、素晴らしく綺麗な花ですね。もちろん所見です。
雄花と雌花を見せてもらって感激しています。

2009年08月10日 17:11
OSAMIさん、今日は。
オモダカなのかアギナシなのか迷いました。名前の標識が何処かに有ったかもしれませんが、葉の様子からアギナシと同定しました。白い花弁の色と形が清楚な感じを出していますね。
2009年08月10日 17:21
信徳さん、今日は。
湿生花園は箱根に無い花も植えて有る部分と本来の箱根湿生の状態を復元している部分とに分かれます。後者を仙石原湿原植生復元区と呼んでいます。ここはヨシを中心に湿原に生える植物が色々と顔を出しています。
私はヒツジグサとスイレンの差を初めて知りましたし、実物も初めて見ました。
2009年08月10日 17:33
炊飯器さん、今日は。
アギナシの花は、花弁の形と白色が清楚な感じを出していますね。高地の湿原に咲く花々は乾燥地帯に咲く花と何となく違いを感じますね。
湿原の中の木道からの観測になりますので、少し離れた所に咲いている花は見落としていると思います。これらも観察できれば良いがな、と思っていますが・・・。
2009年08月10日 17:36
杏さん、今日は。
オモダカなのかアギナシなのか迷いましたが、葉の様子からアギナシと同定しました。白い花が清楚ですね。私もヒツジグサとスイレンの差を初めて知りましたし、実物も初めて見ました。白色のスイレンにソックリでした。
2009年08月10日 17:48
寅太さん、今日は。
オモダカなのかアギナシなのか迷いましたが、葉の様子からアギナシと同定しました。アギナシの雌花は沢山の雌しべが球状に付いていると思っています。どんな実が出来るのか楽しみですね。私はヒツジグサとスイレンの差を初めて知りましたし、実物も初めて見ました。名前も気に入りました。
2009年08月10日 17:52
hanatetsuさん、今日は。
アギナシの花を撮影中に花の中心が違うものを見た時は、時間が経過すると変化するのかと思いながら撮影しました。ヒョットして雌雄異株かと思いましたが、雌雄同種とまでは気付きませんでした。