香貫山の植物  キッコウハグマ  

キッコウハグマ(亀甲白熊)

 香貫山の登山道脇の斜面に小さな白い花が咲き始めた。先日金冠山で見たテイショウソウと同じキク科、モミジハグマ属のキッコウハグマだ。
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           (キッコウハグマ 同一の花を撮影する角度を変えて見た)

<キッコウハグマの花>
 5枚の花弁を持つ小さい花が3つ集まって咲く事と、薄紫色のシベが3個有るのはテイショウソウと全く同じである。しかし、テイショウソウの花弁は数回捩れながら伸びているのに対して、キッコウハグマの花弁は真っすぐ伸びてその先端部が反り返っているので、花弁を見れば違いが解る。
 上では単にシベと記述したが、このシベを詳細に見てみる。次の花の3個のシベの先端はそれぞれ異なっている。
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                  (3個のシベは先端が異なる)

 一番右のシベの先端には黄色のものが付いている。これは多分花粉だと思うのでこの段階ではシベは雄シベと推測する。次に、一番上のシベの先端は白色になっている。これは雄シベの中から雌シベの柱頭が伸びて来て、雄シベの花粉が落ちてしまった状態と推測する。一番左のシベは白い部分が2分割している。これは雌シベの柱頭が伸びきって2分割したと推定する。この段階では雌シベと推測する。
 この仕組みはキク科のノハラアザミタムラソウオケラ等のシベの構造と同じだ。

 次の画像を見ると花の中心部に黄色い物が落ちている。これはどれかの雄シベの花粉が落ち始めたと推測される。
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                 (花の中心部にある黄色い物は花粉)

 上の画像には珍しく開花し始めた蕾が写っている。
 次に株全体を見てみる。
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         (株の上部)                            (株の全体)

<キッコウハグマの蕾>
 開花している花の上には細長い蕾が付いている。キッコウハグマは閉鎖花が多いと資料にあるので、この蕾は開かずに受粉を完了させて閉鎖花になるかも知れない。

<キッコウハグマの葉>
 上の画像で、株の根元にある葉を見ると5角形をしている。この形が亀甲に似ているのでキッコウハグマの由来となっている。他のモミジハグマ属の草本との区別点でもある。

<キッコウハグマの実>
 継続して観察する。

        ---2008年11月11日のブログより転載開始---
キッコウハグマの実
 キッコウハグマに付いては11月2日に綴った。その後の姿を覘いて見たら、冠毛を付けた褐色の細長い果実が稔っていた。
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                    (キッコウハグマの実)

 花は一箇所に小花が3個集まって咲くと前回綴ったが、果実も一箇所に3個が付いている。冠毛は鳥の羽根の様に細かい毛が綺麗に枝分かれして付いている。色が淡い褐色の為目立たない。タンポポの様に白色だったらもっと目立つのだろうが、控えめに稔っていた。
 キッコウハグマは綺麗に開花する正常花と、開花せずに蕾の中で自家受粉して実を付ける閉鎖花とがある。次に載せる株は閉鎖花が、次から次へと実を稔らせて来た。
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                (上部の閉鎖花が結実 11月18日)

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               (更に中央部の閉鎖花も結実 11月26日)

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                (ほぼ株全体の閉鎖花が結実 12月9日)

 香貫山では大きな株ほど蕾が沢山付くがその殆どが閉鎖花で終わり、小さい株は蕾が少ないが正常花で白い綺麗な風車の様な花を咲かせた様に感じた。大きな株の全ての蕾が正常花で開花したら見事なのだが・・・。
        ---2008年11月11日のブログより転載終了---

<キッコウハグマ(亀甲白熊)>
  キク科、モミジハグマ属
  名前の由来:葉の形が亀甲に似ていて、花の形がヤク(白熊)の毛に似ている
<特徴>
  多年草、山地のやや乾いた日陰に生える
  草丈10~25cm
  葉は根生し、長い柄がある。葉身は五角形または心形、長さ1~3cm
  花茎を伸ばして、上部に白色の頭花が数個つき、1つの頭花は3つの小花からなる
  花冠は長さ9mm、日陰に生えているものは閉鎖花をつけることが多い
  果実はそう果、長さは4~5mm  

 今日は山梨県の山中湖の近くにある石割山に行って来た。歩数は11,864歩、今週の累計歩数は45,448歩/7日。

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この記事へのコメント

2008年11月02日 19:37
こんなに純白でしかも汚れなどない花は見た事がありません。誰にも見つけられずにヒッソリと咲いていたのでしょうか?デコウォーカさんに見つけて貰って幸せです。
2008年11月02日 22:05
見る方向によっては熊手のようにも見えるキッコウバグマは初めてですが、真っ白い花弁と紫ががったシベが素晴らしいと思います楽しませて頂きました。
2008年11月02日 22:32
キッコウハグマの花は3個のシベがあるとは不思議な花ですね。
初めて見る花で美しいですね。
2008年11月03日 06:36
お早う御座います
キッコウハグマは5枚の花弁を持つ小さな花が3ツ集まって咲く花で花弁の先端のカールが可愛いです。初めて見せて頂きました。有り難う御座います。
2008年11月03日 08:55
3つの花が集まっているようには見えません。花弁が中央をちゃんとよけてくれるので1つの花に見えます。
やはり綺麗な花の1つなんでしょう。
市街の香貫山に生えているのが不思議な感じがします。
閉鎖花は継続観察にしましょう。
hanatetsu
2008年11月03日 10:24
高尾山へは、いつもはケーブルにお世話になっていますが、デコウォーカさんの歩きに刺激されて、下から頂上まで歩きました。
頂上付近では2株のリンドウと咲き始めたばかりのセンプリ、そしてキッコウハグマが笑顔でで出迎えてくれました。
昨年は、閉鎖花ばかりでしたが樹木の伐採で日当たりが良くなったのが幸いしたか、見事に花開いています。
アップ画像、流石です!
2008年11月03日 18:16
信徳さん、今晩は。
そうですね、このキッコウハグマが咲いている所は、あまり登山者が歩かない所です。たとえ通っても小さい花でヒッソリと咲いているので多分、気付かないでしょうね。薄暗い所で撮影には苦労しましたが、人が来ない時間帯にジックリと時間をかけて美人に撮ってあげる様しました。彼女が喜んでくれれば嬉しいですね。(時間が掛かったのは薄暗い中での撮影の為、撮影したものの多くがピンボケになってしまった為ですが・・・。)(笑)
2008年11月03日 18:20
OSAMIさん、今晩は。
正面から見る姿と横から見る姿は大分違いますね。仰る通り、横から見ると熊手の様にも見えますね。苦労して撮影しましたが、楽しんで戴けて嬉しいです。
2008年11月03日 18:23
eijiさん、今晩は。
花弁が上手く開いて一つの頭花に見えますが、実際は3つの花から構成されていますのでシベは3個あります。小さい花ですが可愛い花です。
2008年11月03日 18:28
chiharuさん、今晩は。
キッコウハグマは花弁が上手く開いて一つの頭花に見えますが、実際は3つの花から構成されています。1つの花は5枚の花弁を持っていますから、全体では15枚の花弁があります。これが綺麗に1つの花の様に開きますので綺麗に、可愛く見えますね。
2008年11月03日 18:36
寅太さん、今晩は。
仰る通り、3つの花の花弁が上手く、1つの花の様に開きます。薄紫のシベに黄色の花粉を付けた無垢の白い花はとても綺麗で、可愛いです。テイショウソウと並び、美しい花だと思います。
周りは市街地ですが、意外と香貫山には自然が残っています。香貫山に3年通っていますが、このキッコウハグマを初めて見ました。未だ、一箇所でしか見つけていませんので、秘密の場所にしておきましょう。
2008年11月03日 18:43
hanatetsuさん、今晩は。
私が歩くのは健康の為です。が、これが山野草を見つける為には良い事だと思っています。自転車やジョギングでは不可能ですね。まして、自動車やケーブルは持っての外ですね。リンドウ、センブリ、そしてキッコウハグマも見つけられましたか。良かったですね、アップを楽しみにしています。親徳さんへのコメントにも書きましたが、ピンボケの山の中から良いものを選んでアップしました。
2008年11月03日 23:38
こんばんは。
キッコウハグマ、真白い小さな花を綺麗に撮られていますね。
高尾山で見ましたが、小さな可愛い花でした。夕方でしたので花の白さが目立って綺麗でした。
キッコウハグマは、3個の花が集まって1つの花になっているそうですが、本当に不思議な花ですね。花びらを数えると15枚ありました。
小さな綺麗な花で、凛として咲いていますね。
2008年11月03日 23:54
杏さん、今晩は。


杏さん、今晩は。
キッコウハグマを杏さんは高尾山で見たのでしたね。確か、杏さんのブログで見た後に私も香貫山で見たと記憶しています。綺麗な花に出会えて感激しました。小さな3個の花が集まって1個の花に見えるのは不思議ですね。小さい花で可愛いだけでなく気品がある様に感じます。