岩木山ウォーキング(その1)

嶽(だけ)温泉~津軽岩木スカイライン・ターミナル~岩木山9合目

 今日からは岩木山ウォーキングに付いて綴る。宿泊した弘前市内からバスで岩木山麓の嶽温泉に向かう。バス停の近くに大きな看板が建っていた。
画像
                       (嶽温泉の看板と旅館)

 看板の裏には嶽温泉の由来が書かれていた。要約して記すと、「今から300年前の延宝2年(1674年)百沢村の野呂長五郎がシトギ森に蒔切りに行った時、一匹のキツネが飯包を咥え逃げるのを追いかけた。追いつきそうになったとき、キツネは飯包を雪穴に落として逃げ去った。長五郎が雪穴に降りてみると温泉が湧いていた。長五郎はそこに笹小屋を建て誰もが入浴出来るようにしたのが嶽温泉のはじまりである。」 詳細な年号や個人名も有り、かなりの部分は史実なのだろう。
 嶽温泉からは津軽岩木スカイラインをバスで8合目まで登る。この津軽岩木スカイラインは有料道路で昭和40年8月25日に開通したと言うから、全国的にみても早い時期に出来たスカイラインではないだろうか。全長9.8kmで、その間69のカーブがあると車内アナウンスがあった。
 バスターミナルは岩木山の8合目にあり、更に9合目まではリフトに乗って行けるが、ここからは歩いて登る。
画像
                   (登山口は売店とリフト建物の間にある)

 登山道を歩いて登る人が少ない為か、両側の笹や潅木がせり出していて狭くて歩き難い。
画像
                   (狭い上に岩も多くて歩き難い登山道)

 暫く歩いて行くと最初に出会った花はカスミソウの様で、細い茎に小さな花を付け風に揺れていた為に撮影し難くい花だった。帰宅して調べると、ユキノシタ科のズタヤクシュ(喘息薬種)であった。名前の由来は、スダとは喘息の方言で、喘息に効く薬草と言う事だ。
画像
                          (ズタヤクシュ)

 次に出合った花は黄色の菜の花の様な花で、アブラナ科のミヤマガラシ(深山芥子)だった。香貫山で見たイヌガラシも花後直ぐに細長い実を付けていたが、このミヤマガラシも既に細長い実を付けていた。
画像画像
                       (ミヤマガラシ)

 そろそろ休憩を取りたくなってきた所で左手の樹木が切れて見通しが良くなり、海が見えて来た。津軽半島とその西側の日本海だと思う。写真を撮りながら暫しの休憩を取った。
画像
                     (日本海を見ながらしばしの休憩)

 大きな樹木が減ってきて潅木が多くなって来た。その中にツクバネウツギの花に似て薄黄色の花を付けた潅木が現れて来た。スイカズラ科のウコンウツギ(鬱金空木)であった。
画像画像
                       (ウコンウツギ)

 足元を見ると綺麗な緑の葉に囲まれて白い花が咲いていた。ユリ科のツバメオモト(燕万年青)だった。葉は万年青に良く似ていて納得だ。燕の付く由来は実が燕の頭に似ていると言うが、資料を見ると青色の綺麗な丸い実ではあるが、これが燕の頭に似ているとは思えない・・・。
画像画像
                       (ツバメオモト)

 ツバメオモトの花は、花被片と雄しべはそれぞれ6個で花柱の先は3裂すると資料にある。左上の画像を良く見ると、3裂した柱頭を付けた子房が見えるし6個の花弁も見えるが、6個の雄しべは残念ながら判読できない。
 突然、左右の潅木も無くなり平坦な所に出た。リフト乗り場と山頂との分岐で岩木山の9合目だった。
画像
                        (岩木山の9合目)
 
 暫し休憩を取るが、生憎と霧が掛かっていて眺望を楽しむ事は出来なかった。ここから山頂までは岩場になるので靴の紐を締め直した。

<ズタヤクシュ(喘息薬種)>
  ユキノシタ科、ズタヤクシュ属
  名前の由来:スダとは喘息のことで、喘息に効く薬草
<特徴>
  多年草
  針葉樹林内や林縁のやや湿った所に生える
  花弁は針状で、萼片が花弁のように見える 

<ミヤマガラシ(深山芥子)>
  アブラナ科、ヤマガラシ属
<特徴>
  山地帯~高山帯の湿った礫地に生える
  高さ15~50cmの多年草。
  茎の先に総状花序に黄色の花を10~20個付ける
  花は5~7mmと小さい

<ウコンウツギ(鬱金空木)>
  スイカズラ科、タニウツギ属
<特徴>
   亜高山~高山の林内や草地に生える落葉低木
  花冠は淡黄色で、先が浅く5つに裂ける
  内側の下に橙色~赤褐色の斑点がある


<ツバメオモト(燕万年青)>
  ユリ科、ツバメオモト属
  名前の由来:果実をツバメの頭に見立て、葉がオモトの葉に似ている
<特徴>
  低地~亜高山帯の針葉樹林内などに生える
  茎の高さは20~70cm
  茎頂に直径約1cmの白色の花を数個付ける
  花被片と雄しべはそれぞれ6個で花柱の先は3裂する
  葉は根元に重なるように数個付く

 今日は午後に雨もあがったので、自転車で沼津御用邸に行って来た。歩数は5,385歩。

この記事へのコメント

2008年06月30日 20:43
またまた綺麗な高山植物に出会えましたね。花の種類から見るとこちらの方が八幡平よりも標高は低いのでしょうか?
イッチャン
2008年06月30日 22:24
 いつも感心して読ませて戴いてます。花の名前から由来まで事細かく書いてあり参考になります。二年前に秋田駒から八幡平に行きましたが、7月26日頃に登りましたが、一ヶ月位違うのですが、花が全然違っていますね、源太森からの道はニッコウキスゲが花盛りでした。山は登った時期によって全然違いますね、
どこに行ってもお天気だけが一番のご馳走ですね。
 またご一緒しましょう!
plysima
2008年06月30日 23:26
いよいよ岩木山編ですね! 
最初の「嶽温泉」の看板の後ろに、私も先日立ち寄った「マタギ飯」の建物が見えます(喜)。
2008年07月01日 00:23
岩木山は展望もあっていい感じだったようですね、ウコンウツギには未だ出会っていませんが拝見するとツクバネウツギと似ているところがあるように感じます。
ツバメオモトが綺麗に咲いていて素晴らしいです、私の湯の丸山のものはこんなに立派出はありませんでした。
2008年07月01日 18:20
岩木山の登山道は狭く足元も岩などが多く歩き難そうですね。
登山途中で出会ったズタヤクシュの白い花が可憐です。
黄色い鮮やかな色したミヤマガラシや淡い黄色のツクバネウツギの花が綺麗ですね。真っ白いツバメオモトの花は小さな花をいっぱい咲かせて綺麗ですね。登山途中でこのような綺麗な花々をご覧になられて良かったですね。
2008年07月01日 18:53
信徳さん、今晩は。
八幡平山頂は1613m、岩木山山頂は1625mでほぼ同じですが、今日綴った岩木山8合目~9合目は約1240m~1470mですから八幡平よりは低いですね。雪の残っている量も少なかったです。それと、湿原と岩場の違いも有りますね。
2008年07月01日 19:02
イッチャンさん、今晩は。お久し振りです。
秋田駒ケ岳から八幡平まで縦走したのですか?凄いですね。高山は1ヶ月違うと全然状況が変わると思います。八幡平や岩木山の資料を見ていると花は全然変わりますね。本当に、山はお天気が最高のご馳走ですが今回は残念ながらご馳走になれなかったです。
2008年07月01日 19:13
plysimaさん、今晩は。
マタギ飯の看板を入れたかったですが向きが悪くてだめで、建物だけになってしまいました。嶽温泉は後ろに聳えている山に登る為の通過点で食事も入浴も出来ませんでした。
2008年07月01日 19:23
OSAMIさん、今晩は。
今回の八幡平、岩木山で山から遠景が撮影出来たのは上に載せたポイントだけでした。ウコンウツギとツクバネウツギとは色だけの違いだと思います。ウコンが付きますので薄い黄色をしています。こんな立派なツバメオモトが見られてラッキーでした。
2008年07月01日 19:30
杏さん、今晩は。
岩木山の8合目から9合目まではリフトがあるので、それに乗る人が多いのでしょう。その為、登山道は荒れてきます。この日は霧でしたし、多分前日には雨も降ったのでしょう、その為道はぬかるんでいて歩き難かったです。汗を流しながら登山するのも、途中で綺麗な花に会える楽しみがある為です。
2008年07月01日 21:11
狭い登山道で出会った花たちユキノシタ科のズタヤクシュやアブラナ科のミヤマガラシなどは一度見た感じがしますが、ウコンウツギとツバメオモトは初めて見せて頂きました。楽しませて頂き有り難う御座います。
寅太
2008年07月01日 23:40
高山帯には見たことのない植物がたくさん有ります。
この中ではツバメオモトが面白そうです。
スダヤクシュは名前はよく聞きます。
日本海と嶽温泉はご褒美ですね。
2008年07月02日 07:16
chiharuさん、お早うございます。
花の名前もなかなか覚えられない物ですね。今回綴った中でもズタヤクシュ(6/30)とヒナザクラ(6/28)は昨年の秋田駒ケ岳と一昨年の栗駒山で見ていました。過去のブログを振り返ってみてビックリしているやら、悲しい思いをしています。
2008年07月02日 07:26
寅太さん、お早うございます。
高山帯の植物は平地で見るものと大分変わって来ますね。それだからこそ面白いのですが、初めて見たと思っている花が、実は昨年の山行で既に見ていた事が解ると、??? 年はとりたくないものですね。それでも、くじけずに何かのご褒美を求めてこれからも、山には行こうと思っています。

この記事へのトラックバック